カタログギフトの見極め方
結婚式の引き出物だけでなく、ギフトの定番アイテムといえばカタログギフト。
誰もが一度はもらったことがあるのではないでしょうか。
その始まりは1980年頃と以外に長く、宅配便などが整っている現在では冠婚葬祭など、幅広い用途で使われています。
今でこそカタログギフトが普及していますが、昭和までは伝統的に重たい土鍋や大皿、まな板などが引き出物として使われていました。これにはもちろん意味があり、感謝の思い=重い、と掛けていたため大きくて重たいものでなくてはいけないとされていたからです。
しかし重たい思いをして持って帰った時代とは違い、今では軽量化された引き出物が一般的です。
都市部の挙式などを中心に、女性がハイヒールで公共機関を使った移動を前提と考え、軽くて持ち運びのしやすいカタログギフトが急速に普及していきました。
ファッションや交通、物流など様々な要因が絡み合って、カタログギフトは支持を集めて、現在ではギフトの代名詞とも言える存在になりました。
カタログギフトの魅力は好きな商品を自分で選べて、それが自宅へ郵送される所です。
記念品で引き出物を頂く場合、単身者には不要なセット物だったり、嗜好に合わない食品、新郎新婦の写真入り絵皿や二人の名前入りのコップなどちょっぴり迷惑な物から、家で揃えているブランドとは違ったり、重くて持ち帰るのが大変だったなど、なかなか喜ばれたいうお話を聞くことはありません。
もちろんそれなりの予算をかけて誰もが知っているようなブランドの高額アイテムや、高級なお米など嫌いな人がいないであろうと思われるような日用品であれば問題は少ないかもしれません。また、記念品を贈る際には縁起が悪いとされるものや、ゲストの趣味嗜好をある程度理解している事が必要とされますので選定はなかなか大変な作業となります。
しかしカタログギフトであれば重たい食器であっても、冷たいアイスクリームであっても、引き出物では縁起が悪いとされる刃物などであっても、選ぶのは贈られたゲストなので贈る際には悩むこともなく、非常に効率的な商品となります。
メリットばかりのように感じるカタログギフトも、実はデメリットが無いわけではありません。その一つが選べる商品の金額です。 3000円のカタログギフトを購入した場合、ゲストが選べる商品の価格帯はおおよそ実際には1500円~2000円程度。
これはカタログギフトの商品価格に、カタログギフトメーカーが注文を管理するためのシステム手数料と、商品発送時の送料が含まれているため商品購入時の価格よりもどうしても低くなるからです。極端な話、カタログギフトに乗っているお皿を記念品として直接用意する場合の方が予算は低く済むわけです。
また、カタログギフトが人気だからこそ起きる問題もあります。
それは、贈られる機会の多いカタログギフトだからおおよその値段が分かってしまうこと。
特に贈った事がある人であれば尚更です。
適齢期のブライダルシーズンなど隔週くらいで友人や同僚の結婚式に参列、引き出物でカタログギフトを頂くというのは珍しくありません。こうなると他人のカタログギフトと比較をされるケースも発生します。
安いカタログギフトを頂いた時に、選ぶものがない…と困ってしまった経験は誰しもあるのではないでしょうか。
特に食品がないカタログギフトは絶望的で、1000円位の消耗品を結果として選ばざるを得ない、なんてことも。あまりに選択肢がないと頼まずにそのまま放置、気がつけば申込期限切れとなりせっかくの引き出物もただの紙に。
デメリットを回避するためには、内容が価格と適正であるのかをしっかり確認しながらカタログギフトを選ぶ必要があります。
3000円のカタログギフトが割引で2000円となっている場合、先ほど解説したように送料やシステム料で選べる商品の内容は表示価格から1000円程度は低く設定されています。
中には不当に販売価格を釣り上げて、割引率を大きく表示する悪徳メーカーがありますので割引前の価格内容で比較して、実際に2000円前後の商品が選べる仕様なのかを見極めましょう。
1000円前後かも?と感じるようであればそのカタログギフトは避ける事が懸命です。
また、趣味嗜好は幅広いので出来れば食品の掲載されているカタログギフトを選ぶのがゲストにとって良い選択の1つと言えるかもしれません。
また、予算をどうしても切り詰めたい場合、システム料などの事を考えれば無理をして2000円代のコースを選ぶよりは、少々手間でも記念品を検討することをお勧めしたい所です。